2025.09.29
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「潰瘍性大腸炎」に対する腸内細菌叢移植療法とは
「潰瘍性大腸炎」は、大腸の粘膜に慢性的な炎症を起こす指定難病であり、国内の患者数は20万人以上と推定されているそうです。腹痛や慢性下痢、血便などの症状によって生活の質が大きく損なわれ、患者数は増加傾向だとか。そこで、順天堂大学は、産学連携による腸内細菌叢移植療法の臨床応用研究を実施。本研究では、寛解導入率45.9%を達成し、主要評価項目を満たす有効性が確認されたそうです。また、評価においても重篤な有害事象は認められず、安全性が担保された治療法であることが示されたとか。ところで、この寛解ですが、治療によって症状が落ち着き、ほとんど症状がなく、腸の中も炎症が改善した状態を呼ぶそうです。本研究は、活動期潰瘍性大腸炎に対する抗菌剤併用腸内細菌叢移植(A-FMT)の有効性と安全性を国内で初めて臨床的に証明するもので、今後は、腸内細菌サイエンスを根拠とした高い治療効果の医療技術を目指すとともに、標準治療化・保険診療での実装を視野に入れ、さらなる研究開発を推進したいと結んでいます。
寛解導入率45.9%を達成 ―潰瘍性大腸炎に対する腸内細菌叢移植療法|ニュース&イベント|順天堂大学
SM