2025.09.29
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空気の質を細胞で調べる
「空気の質を細胞で調べる」とは、どのような手法なのでしょうか。広島大学大学院統合生命科学研究科の研究グループは、「空気中の物質を効率的に水に取り込む装置を用いて、屋内や車室のような狭小空間の空気の質を評価する方法を開発した」と発表しました。具体的には、この水を取り込む装置で集めた空気中の物質をヒトの免疫細胞(マクロファージ)に処置し、炎症の度合いを調べるというものです。そのことで、空気の質の特性が分かるとか。ご存じのように、空気中にはPM2,5など有害物質が含まれており、健康と密接につながっています。例えば、屋内で喫煙すればPM2,5濃度は大きく上昇。その臭気や微生物も空気の質に影響を与えるといいます。ただ、これまでは屋内の空気の質を推測する方法は限られていたそうです。そこで、本研究チームは免疫細胞の異物検出の能力が高いことに着目し、上述にように、免疫細胞の応答から空気の質を評価する手法を開発したという訳です。今後は、例えば、病院や老人福祉施設など清澄な空気環境が必要な室内のモニタリングに活用し、さらなる改良を加えることで屋内空間をより検出感度高く評価できるようにしたい、と結んでいます。
【研究成果】空気の質を細胞で調べる新手法を開発 ―快適な車室内空間創出へ応用― | 広島大学
画像はプレスリリースから引用させて頂きました。
SM