港区立高輪いきいきプラザ

2025.09.17

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AI臭覚センサって何?

臭覚の世界は奥が深いというお話です。実は、私たちは、「数万種類以上もの化合物をニオイとして感じ取ることができる」と言われています。なぜそこまで「かぎ分ける」ことができるのでしょうか?「物質・材料研究機構(NIMS)」の研究グループによると、約 400 種類存在する「嗅覚受容体(感応材料 に対応)」を持つ「嗅神経細胞(化学センサに対応)」によってニオイ分をとらえ、さらに「嗅球(きゅうきゅう)」と呼ばれる脳の部で、ニオイ分の特徴をマッピングする度な仕組みを備えているからだそうです。つまり、身の回りにある物や花のり、活空間の空気など、さまざまなニオイを区別しているわけです。実は、ニオイは、品の安全性や農畜産物の品質、環境の変化、医療や健康状態の把握など、私たちの暮らしや産業に深く関わっている、と当研究グループは述べています。そのため「ニオイを正しく感じ取り、分析する技術」を⼈⼯的に実現しようとする研究が進められているそうです。これは、私たちがどのようにニオイを感じ取っているのかを理解する⼿がかりにもなるとか。ただ、現在の⼈⼯嗅覚は、化学センサの感度や識別精度に限界があり、実化は分に進んでいないと言います。そのため、⼈⼯嗅覚をえる化学センサをさらに性能化するためにニオイ分をとらえる「感応材料」の開発が必要ですが、これまでの⼈⼯嗅覚研究の多くは、どの感応材料がどのニオイ分に反応しているのか分に解明することなく、AI による分類・識別がわれてきたと言います。そこで、本研究では、識別したいニオイ分に応じた最適な感応材料の開発や、より正確なニオイ識別のための「感応材料の選択」の可能性を追求し、今回、「説明可能なAIいて、さまざまなニオイ分をセンサがどのように識別するのかを明らかにすることに成功した」と発表しました。これにより、「ニオイ分をとらえる感応材料として、どのような材料を使えば性能な化学センサを作れるかの指針が得られる」と述べ、「この成果は⼈⼯嗅覚の性能向上だけでなく、間の嗅覚の仕組みを理解する上でも役つはずである」と結んでいます。

AI嗅覚センサのニオイ識別過程の可視化に成功 | NIMS

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