2025.09.17
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あらゆる新型コロナ感染に対応できる抗体とは?
2020年にパンデミックとなった新型コロナウイルスの感染ですが、いまだ国内では年間百万人ほどの感染が続いています。そこで理化学研究所生命医科学研究センター創薬抗体基盤ユニットらの研究グループは、「新型コロナウイルスの感染侵入に重要なヒトの酵素(TMPRSS2)に対するモノクロール抗体を樹立し、この抗体が全ての新型コロナウイルスの感染を生体内でも阻止できることを発見した」と発表しました。ご存じのように「mRNAワクチン」の投与によって感染を抑制できたものの、スパイクタンパク質の変異が著しく、それに伴って効果が弱まる点が指摘されていました。本研究では、「ウイルスに対してではなく、ウイルスが感染に利用するヒト細胞側の酵素に対する抗体を作製し、この抗体が変異の種類にかかわらず新型コロナウイルス変異株の感染を阻止できることを示した」と述べています。すなわち、どんなウイルス変異に対しても感染阻止できる新薬となりうる、という訳です。本研究グループは、今回の動物モデルでの実証を踏まえて、今後、実際に予防薬あるいは治療薬としての投与で感染の抑制ができるかを確認したい」と結んでいます。
画像はプレスリリースから引用させていただきました。
SM