2025.09.17
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LED栽培とエダマメ
近年よく耳にする「LED栽培」。気候変動による収穫不良や野菜価格の高騰もあり、安定した食材を手に入れるために特に注目されています。このLEDを使った植物育成は、天候や季節に左右されない点が大きな魅力ですが、その種類は限られていました。そこで、「レタスなど一部の野菜しか栽培できなかったLED植物工場の養液栽培で、世界で初めてエダマメの安定生産に成功した」と発表したのは、東京大学大学院農学生命科学研究科らの研究グループです。さらに、「収量は畑での栽培を上回り、さらに甘みが強く、健康成分イソフラボンなど栄養価も高いことが明らかになった」とも述べています。エダマメは、高タンパクで栄養価が高いことはよく知られています。ただ、収穫後すぐに品質が落ちるため長期保存が難しく、市場に出回るのは夏の限られた時期に限定される、といいます。本研究では、「3種類の水耕栽培システムを用いて栽培実験を行い、研究成果を比較。その結果、特に『NFT方式(養液膜栽培)』により、露地栽培を上回る収量を安定して得られることが明らかになった」ということです。このNFT栽培では、「甘味を左右する糖や健康成分であるイソフラボンが豊富に含まれ、味や栄養価においても優れている」とか。本研究グループは、「この成果により、都会のビルや砂漠、さらには宇宙でも一年中エダマメを作れる未来が開け、食料問題の解決や健康的な食生活につながるだろう」と結んでいます。
畑を超えたエダマメ栽培――LED植物工場の養液栽培で一年中おいしく収穫―― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部
画像はプレスリリースから引用させていただきました。
SM