2025.09.12
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動悸や立ち眩み、軽く見ていませんか?
本欄でもたびたび取り上げている「心房細動」。端的に言えば、心房が異常な働きをして心臓が不規則に収縮する不整脈の一種です。因みに正常な心臓は1分間に60〜100回の規則正しいリズムで動いているそうです。さて、2024年4月より心房細動という不整脈に対するカテーテル・アブレーション治療を開始した、国立長寿医療研究センターのHPによると、「高齢者で急激に増加する疾患であり、高齢化の進行した我が国では100万人以上の患者さんがいると推定される」ということです。加えて、「心房細動は、動悸や息切れなどの不快な症状を引き起こすだけでなく、心不全や広範囲脳梗塞の原因ともなる」とも述べています。当センターによると、「走ったりすると、動きに合わせて一過性に心拍数が増加し、休めば心拍数はゆっくりと元の状態へと戻っていきます。このような心収縮の規則性が崩れた状況を不整脈」というのだそうです。ただ、不整脈といっても様々。「放置可能なものから、直ちに対処しなければ死に至る重篤なものまで、実際には多種多様な不整脈があり、その中で、近年非常に増加している不整脈が心房細動」なのだそうです。注意したいのは、「ひとたび心房細動になり、そしてこれが継続すると、発症者の1/3が死亡し1/3が寝たきりへ移行するという、きわめて予後の悪い重篤な脳梗塞を発症し得ることが報告されている」ということですから、動悸・疲れ・立ち眩み・冷や汗などの症状があれば要注意。早めに医療機関で受診することをお勧めします。当センターでは、「検査結果から、何らかの治療が必要であると判断されれば、改めて薬物治療や入院して不整脈を根治させるカテーテル・アブレーション治療をお勧めしている」とのことです。ともあれ、75歳以上、高血圧、糖尿病、心不全、一過性脳虚血発作既往のある方ほど脳梗塞を発症する危険性が高くなると言われていますので、立ち眩みや動悸を軽く見てはいけないと注意を促しています。
動悸や立ち眩み、軽く見ていませんか?~心房細動とその治療に関するご紹介~ | 国立長寿医療研究センター
画像はHPから引用させて頂きました。
SM