港区立高輪いきいきプラザ

2025.09.12

NEW

  • ニュース

糖尿病とサルコペニア

福島県立医科大学糖尿病内分泌代謝内科学講座、徳島大学大学院医歯薬学研究部医学域栄養科学部門医科栄養学系代謝栄養学分野および神戸大学大学院科学技術イノベーション研究科の共同研究チームは、「2型糖尿病をもつ方の『尿中タイチン』が、将来のサルコペニアの発症を予測する新たなバイオマーカーであることを世界で初めて明らかにした」と発表しました。ご存じのように、サルコペニアは、加齢や生活習慣病、がんなどの慢性疾患に伴って筋肉量・筋力・身体機能が低下する状態で、フレイル(虚弱)、転倒、要介護など、健康長寿をおびやかすことから注目されています。特に糖尿病をもつ方は、サルコペニアが進行しやすいことが知られていますが、その発症を早期に予測できる信頼性の高いバイオマーカーはこれまで存在しなかったと述べています。今回の研究で注目された「尿中タイチン」は、筋線維の構造を支えるタンパク質で、筋損傷が生じると血液中に放出され、尿中に排出されるそうです。本研究グループは、糖尿病の方でも、筋肉の慢性的な損傷がおこり尿中タイチンが上昇していると仮説を立てて研究を開始したといいます。そして、尿中タイチン濃度が高い方ほどサルコペニアを発症しやすく、特に「握力低下」と関連することが明らかになりました。本研究は、「非侵襲的で簡便な尿検査によって、糖尿病をもつ方の 『筋力低下の兆し』を、数年前から捉えられることを示した、世界初の報告です。今後、尿中タイチン測定を活用した栄養・運動指導など、一人ずつに個別化された予防や治療が、要介護の予防や健康寿命の延伸に寄与する可能性が期待されます」と結んでいます。

糖尿病をもつ方の “将来の筋力低下リスク” を予測――新たな指標「尿中タイチン」発見 | 神戸大学ニュースサイト

 画像はプレスリリースから引用させていただきました。

SM

 

一覧へ戻る

カテゴリ
年月で絞り込む