港区立高輪いきいきプラザ

2025.09.10

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Y染色体の一部が失われる現象とがんや心疾患のリスク

 「男性の血液中でY染色体の一部が失われる現象(mosaic loss of chromosome Y: mLOY)は、加齢や喫煙によって生じ、がんや心疾患のリスクとして知られていますが、がん患者の治療がmLOYにどのように影響を及ぼすかについては、これまでわかっていなかった」とか。そこで、順天堂大学大学院医学研究科らの研究グループは、「順天堂医院の前立腺がん患者のデータにおいて放射線治療とmLOYの関連が見い出された」と述べ、加えて、バイオバンク・ジャパンに登録された前立腺、肺、大腸、胃がんの約3万人の大規模データを用いたゲノム解析でも、放射線治療を受けた男性患者でmLOYの頻度が高いことを世界で初めて報告したといいます。本研究グループは、今回の研究で「放射線治療によってがん患者のゲノム不安定性が増加することが示された」一方で、「放射線治療によってもたらされるゲノム不安定性の増加が、がん治療の奏功や生存率と関連しているかは未だ解明されていない」と述べています。そして、今後は、「放射線治療によってもたらされるゲノム不安定性の増加が、がん治療の予後と関連しているかを調べることで、がんの精密医療に貢献していきたい」と結んでいます。

がん患者のY染色体が失われる?放射線治療とY染色体喪失の関連を初報告|ニュース&イベント|順天堂大学

 画像はプレスリリースから引用させていただきました。

 SM

 

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