港区立高輪いきいきプラザ

2025.09.10

  • ニュース

オスのシベリアチョウザメからの採卵・ふ化に成功?

世界三大珍味をご存じですか?地中の深い場所で成長するきのこの一種の「トリュフ」、アヒルなどの肝臓である「フォアグラ」、そしてチョウザメの卵である「キャビア」です。実は、味や風味がよいだけでなく、希少価値が高い点もその理由だと言われています。その三大珍味の一つ、キャビアの話題です。近畿大学水産研究所新宮実験場の研究グループは、「オスからメスに性転換させたシベリアチョウザメからの採卵・ふ化に成功した」と発表しました。性転換させたシベリアチョウザメの稚魚が遺伝的オスになる理論を、世界で初めて証明したと述べています。当プレスリリースによると、シベリアチョウザメは、ユーラシア大陸に広く分布している中型で淡水棲のチョウザメであり、水質変化に強いことから世界で最も多く養殖されている種だそうです。生まれてから5年程度でキャビアが生産できるとか。実は、シベリアチョウザメは、ZZ/ZW型の遺伝的性決定様式を有する種であることが分かっており、オス(ZZ)と通常のメス(ZW)の交配によりオスとメスが11の割合で生まれるそうで、キャビアの生産においては、採卵対象ではないオスの有効利用が課題になっていたとのこと。2019年に人工ふ化したシベリアチョウザメに女性ホルモンを経口投与して、全メス化に成功していましたが、今回の研究では、女性ホルモンを含まない通常の配合飼料を与えながら、卵巣が正常に発達することを確認するために継続飼育し、性転換したシベリアチョウザメから採卵してふ化させた日本初の事例になったそうです。因みに、DNAを抽出して性判別を実施したところ、全個体が遺伝的オス(ZZ)であることが判明したと言います。今回の研究成果は、「日本で初めての成果であり、キャビアの生産効率の向上につながることが期待される」と結んでいます。

日本初!メス化したシベリアチョウザメからの採卵・ふ化に成功 オスによるキャビア生産が可能に | NEWSCAST

 画像はプレスリリースから引用させていただきました。

SM

一覧へ戻る

カテゴリ
年月で絞り込む