2025.09.03
- ニュース
ヒトパピローマウイルスとワクチン
初期症状の乏しい中咽頭がん。原因は、「飲酒や喫煙が発生に関連しているがん」と「ヒトパピローマウイルス(HPV)が発生に関与しているがん」の2種類が存在するそうです。実は、このがんは初期から頸部リンパ節に転移を起こしやすく、転移したリンパ節が大きくなり目立つことで、気づくことが多いとか。ともあれ、喉の違和感、長く続く痛み、飲み込みにくさなどの症状があれば早めに医師に診てもらうこと。原因の一つ、ヒトパピローマウイルス(HPV)は、「ありふれたウイルスで、性交時に子宮や陰茎、喉の微小な傷から侵入する。通常は免疫の働きで排除されるが、手ごわい高リスクHPVは数年以上居座り、ごく一部の人にがんを発生させる」(時事メディカルの記事より引用)と解説するのは名古屋市立大病院 川北大介准教授です。中喉頭がんの年間発生率は増加傾向にあるとか。日本耳鼻咽喉科頭頚部外科学会のHPによると、ヒトパピローマウイルスが引き起こすのは女性の子宮頸がん、外陰がん、膣がん、男性の陰茎がん、そして男女共通の中咽頭がん、肛門がんなどとのことです。さて、予防策ですが、HPVワクチンの接種が有効と考えられています。当HPによると、HPVワクチンというと、「女性が対象だと思う人もいるでしょうが、ワクチンはウイルスの感染を防ぐ効果がありますから、男性がHPVワクチンを接種することで、自身にも発生しうる中咽頭がんなどのHPV関連がんを防ぐことができる」とのことです。因みに、HPV関連中咽頭がんは、遺伝子変異が少なく、喫煙・飲酒が原因のものに比べて予後は良好だとか。ただ、化学放射線療法では後遺症として口の中や喉などに生じる粘膜炎の痛みや嚥下や味覚、発声に障害が出ることがあるといいます。がんは克服できてもQOL(生活の質)の低下に苦しむ人が多いのが実情だそうです。
増加にウイルス関連か~中咽頭がん(名古屋市立大病院 川北大介准教授)~|トピックス|時事メディカル|時事通信の医療ニュースサイト
画像はプレスリリースから引用させていただきました。
SM