港区立高輪いきいきプラザ

2025.08.20

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ガットフレイルって何?

「ガットフレイル」という言葉を聞いたことはありますか?これは、胃腸(ガット)の働きの虚弱化(フレイル)を意味する新しい概念だそうです。日本ガットフレイル会議のHPによると、このガットフレイルが、「さまざまな病気の発症や、がんを含めた生活習慣病の症状を悪化させる可能性が示されてきた」というのです。例えば、機能性ディスペプシア(胃の痛みや胃もたれが続くが検査をしても異常が見つからない病気)や、うつ病などのメンタルヘルス、アルツハイマーなどの脳疾患、そして老化の進行にも、何とこのガットフレイルは深く関わっていると指摘しています。時事メディカルの記事で、京都府立医科大消化器内科学教室の高木智久准教授は、「便秘は心筋梗塞や慢性腎臓病、パーキンソン病などさまざまな疾病リスクを高める」と注意を促しています。そして、ガットフレイル対策の第一歩は「自分の便に興味を持つこと」だとか。「毎朝、便意はなくてもトイレに行く、どんな便が出たかを確認することが大切である」とアドバイスしています。日本ガットフレイル会議の内藤裕二理事長は、「重要な点はガットフレイルが、がんを含めた生活習慣病の増悪因子、予後因子となっているだけでなく、慢性炎症の原因、老化や神経変性疾患の先行要因となる可能性が示されてきていること」と述べ、「パーキンソン病の自然史のなかでは便秘症などのガットフレイル病態が発症10年以上前から先行することが知られている」とコメントしています。ともあれ、ガットフレイルの予防策は、特別なことはなく、「栄養バランスの良い食生活」「排便習慣」「ストレス解消」「体を冷やさない」「腹式呼吸」「食物繊維で腸内環境を整える」ことを心掛けることに尽きるようです。くれぐれも胃腸薬だけでいっときの不調をやり過ごすことのないようにお願いします。

日本ガットフレイル会議

SM

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