2025.08.20
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体内時計の周期が温度に影響されない仕組みの解明
「体内時計の周期が温度に影響されない仕組みを解明した」と発表したのは、理化学研究所と京都大学の共同研究グループです。ヒトは身体の中に時計があるかのように、寝起きをほぼ24時間の周期で繰り返すのだそうです。たとえ昼夜の区別がつきにくい暗い洞窟の中にいたとしても。このことを多くの生物が持っている「体内時計」と呼びますが、この時計、様々な生化学反応がネットワークのようにつながって動くことで働いているといいます。通常、生化学反応は温度が高くなると速くなるとか。しかし、気温や体温が変わっても、体内時計の周期はほぼ24時間のままです。実は、今までその仕組みはよくわかっていなかったと言います。そこで、本研究グループは、この体内時計の「数理モデル」(実際に観測される遺伝子活性の24時間周期変動などを数式に簡略化し記述したもの)を解析し、その結果「体内時計は高温で遺伝子活性の波形がひずむことで周期を保つ」という仕組みが解明されたと述べています。つまり、この波形のひずみが体内時計の基本的性質であり、周期の安定性や同期に重要であることが示されたという訳です。今後は、「体内時計のさらなる詳細な仕組みの解明が期待される」と本研究グループは結んでいます。
体内時計の周期が温度に影響されない仕組み解明 | つくばサイエンスニュース
画像はプレスリリースから引用させて頂きました。
SM