2025.08.20
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「YAM値」って何?
唐突ですが、骨密度の検査結果は「YAM値」という数値で示されるそうです。これは、20~44歳の健康な女性の腰椎骨密度を100%として、現在の自分の骨密度が何%であるかを比較した数値で、若年成人平均値というのだそうです。つまり、現在の自分の骨量がどれくらいの割合であるかが分るわけです。例えば、YAM値が70%ということは、自分の骨密度は若年成人の70%であるということです。さて、尿や血液の検査で、骨の現在から将来の健康状態を調べることができるそうです。この検査を骨代謝マーカーと言いますが、骨を壊す破骨細胞の働きを調べる「骨吸収マーカー」と、新しく骨を作る骨芽細胞の働きを調べる「骨形成マーカー」があるようです。骨代謝マーカーの検査は、治療に使う薬を選ぶとき、そして薬剤の効果を確認するときに用います。日本骨代謝学会のHPによると、「ヒトの骨は生涯を通して古い骨を壊して吸収し(骨吸収)、その場所に新しい骨を作る(骨形成)ことにより、血清中のカルシウムの値を調節すると共に骨の強度も保っている」そうで、これを骨代謝と呼ぶのだそうです。このバランスが崩れると、骨吸収が骨形成を上回るために骨密度が減少し、この状態が続くと骨粗鬆症になると説明しています。骨粗しょう症は加齢とともに悪化するため、進行性の疾患でもあるのです。では予防法ですが、骨を健康にするためには、食事が大切です。カルシウムやビタミンDを多く含む食品。そして、吸収したカルシウムを骨に定着させるビタミンK。骨を形成する細胞に不可欠なマグネシウムなどです。具体的には、カルシウム=牛乳、小魚、小松菜、チンゲン菜、大豆製品など。ビタミンD=さけ、うなぎ、さんま、シイタケ、キクラゲなど。そして、ビタミンK=納豆、ホウレンソウ、小松菜、にら、ブロッコリー、キャベツなどを意識して下さい。あとは、日光浴とウオーキング。散歩や階段昇降、ジョギング、エアロビクスなど運動も無理のない範囲で。ともあれ、骨粗しょう症は自覚症状もなく気づかないうちに進行することから、「サイレント・ディジーズ(静かな病気)」とも呼ばれています。骨粗鬆症は、閉経後の女性に多く見られる疾患ですが、男性だから大丈夫というわけではありませんので、くれぐれも気をつけて下さいね。
SM