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2025.08.13

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2型糖尿病とフルーツジュース

2型糖尿病の遺伝的リスクが高い集団において、フルーツジュースを週1回以上飲む人は、糖尿病の発症リスクが最大46 %低いことを確認」と発表したのは、東京科学大学大学院医歯学総合研究科 生命情報応用学分野らの研究チームです。具体的には、「東アジア人由来の約92万カ所の遺伝子多型(SNP)で構成されたポリジェニックリスクスコア(PRS)と食事調査を組み合わせ、遺伝子要因と栄養要因の相互作用を統計的に解析」したところ、遺伝的に糖尿病のリスクが高い人に対して、果汁の適度な摂取が予防的に作用する可能性を示したと述べています。すなわち、「遺伝的に糖尿病になりやすい上位2割の人たちでは、フルーツジュースをほとんど飲まない場合と比べて、週1回未満飲む人は糖尿病にかかっている割合が約2割低く、週1回以上飲む人では約半分に下がることが分かった」と言います。ただ、遺伝的リスクが低いまたは中程度の人たちでは、ジュースの摂取頻度と糖尿病との明確な関連は確認できなかったとか。この結果、遺伝的に糖尿病を発症しやすい人に的を絞って食事介入を行う「精密栄養学」の実装可能性を高めるものであるとのことです。ご存じのように、果汁は「糖分が多いから控えるべき」と一律に語られることが少なくありませんが、本研究は、遺伝的リスクが高い層においては、適量の果汁摂取がむしろ予防的に働く可能性を示しており、画一的な制限を見直すための科学的根拠となるだろうと述べています。本研究チームは、今回の知見をもとに、「縦断的な追跡データを用いて、果汁の摂取が将来の糖尿病発症を実際に減らすかどうかを検証するとともに、果汁に含まれるポリフェノールなどの成分が糖代謝関連遺伝子とどのように機能的に連携するのかを分子レベルで解明していきたい」と結んでいます。

フルーツジュースの適度な摂取が2型糖尿病リスクを軽減 | Science Tokyo - 東京科学大学

画像はプレスリリースから引用させて頂きました。

SM

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