港区立高輪いきいきプラザ

2025.08.13

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嚥下障害対策に「飲み込みやすさ」を数値化

高齢者にとって、食べ物を飲み込む力は加齢とともに低下すると言われています。実際、高齢化が進む中、嚥下障害を抱える患者数は増加傾向にあるとか。嚥下障害が起こると、誤嚥性肺炎なども併発しやすくなるともいわれています。これまでに、粘度測定や経験に基づく評価手法が提案されてきましたが、特におかゆやムース状食品などの半固形食では適切な定量評価が困難であったといいます。北海道学院学研究院らの研究グループは、そうした背景から、「嚥下食の『飲み込みやすさ』を粘着試験により工学的に評価する新手法を開発した」と発表しました。具体的には、「食品と咽頭粘膜との間に生じる『べたつき』に着目し、工業用粘着テープの評価に用いられるはく離試験を応用。ホタテムースと全粥を試料とし、増粘剤や唾液モデルを加えた条件で、咽頭部表面を模したシリコンシートとのせん断力・はく離力を計測する手法を開発したことで、嚥下時の食品の残留や飲み込みやすさを直接評価できるようになった」といいます。そして、「今後は唾液に含まれる消化酵素の効果やより現実的な咽頭粘膜モデルを組み合わせた実験系を構築し、個々の患者の状態に応じた食事設計や、嚥下リハビリテーションへの応用を目指していきたい」と本研究グループは結んでいます。

新着情報: 食品の「飲み込みやすさ」を数値化~嚥下食の安全性評価に新手法~(工学研究院 准教授 高橋航圭)

<記事24.docx>

画像はプレスリリースから引用させて頂きました・

SM

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