2025.07.30
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糖尿病患者の腎臓病悪化を早期予測
糖尿病は様々な合併症を引き起こすと言われていますが、腎臓病もそのひとつ。「糖尿病が進行すると腎不全に至る糖尿病関連腎臓病を引き起こし、透析導入の主要な原因となること」は、皆さんご存じの通りです。さて、糖尿病と診断された方では、「タンパク質異化亢進や慢性炎症が複合的に作用し、筋肉量の減少や筋力低下を特徴とするサルコペニアやフレイルが進行する」と指摘するのは順天堂大学大学院医学研究科腎臓内科学らの研究グループです。本研究では、糖尿病と診断された方を対象に将来の腎疾患の進行および生命予後との関連を検討。解析の結果、少し専門的な用語になりますが、eGFRdiff(血清クレアチニンから算出される推算糸球体濾過量(eGFRcr)と、血清シスタチンCから算出される推算糸球体濾過量(eGFRcys)の差を指す)が大きいほど、腎疾患の進行および全死亡のリスクが増加することが明らかになり、特に腎疾患の進行と強い関連性が示されたと述べています。本研究グループは、「この発見が、糖尿病と診断された方の一人ひとりに合わせた早期介入と、より良い治療選択に繋がり、糖尿病関連腎臓病の重症化抑制、透析導入が必要になる方の減少に貢献しうるだろう」と結んでいます。
画像はプレスリリースから引用させていただきました。
SM