2025.07.30
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大腸内視鏡検査の新規観察法とは?
国立研究開発法人国立がん研究センターと国内8施設で構成される研究チームは、「新しい画像強調内視鏡技術であるTXI観察法と従来の通常光観察法の病変発見能を前向き多施設共同ランダム化比較試験で検証した」と発表しました。その検証では、「2つの観察法を評価したところ、病変発見率に差は認めませんでしたが、両観察法ともに高い病変発見能を示した」こと、そして、「TXI観察法は通常光観察法と比較し、ポリープ発見率や、特に『見逃しがん』のリスクと考えられている平坦型病変の発見率が高いことが示された」と述べています。すなわち、今回の試験結果により、「従来法よりも高い確率でポリープや平坦型病変を発見できることが示されたTXI観察法を用いて大腸内視鏡検査を行うことで、早期発見による大腸がん死亡率の減少が期待される」と結んでいます。因みに、本研究グループによると、「ポリープは、大腸腺腫という良性腫瘍(前がん病変)であり、大腸内視鏡検査で発見し切除することにより大腸がんでの死亡率を減らすことが報告されている」とのことです。また、平坦型病変もポリープの一種で、見つけにくいことから「見逃しがん」の一つだそうです。ともあれ、大腸がんで死なないためには、「大腸がん検診」をきちんと受け、がんを早期に発見することが重要であることは言うまでもありません。
https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2025/0725/index.html
画像はプレスリリースから引用させていただきました。
SM