港区立高輪いきいきプラザ

2025.07.30

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高齢者は一日どれだけ歩けばいいの?

一日に何歩歩けば「健康リスク」を回避できるのか、については様々な研究結果が発表されていますが、オンライン学術誌「ランセット・パブリック・ヘルス」に掲載された論文によると、1日7000歩歩くと、2000歩歩く場合と比べて早期死亡リスクが半減できるというのです。時事メディカルの記事に教えられました。加えて、認知症のリスクやうつ病、糖尿病についてもスコアが低下したということです。日本では広く「一万歩」が推奨されていますが、前述の論文では科学的根拠を求めて16万人のデータを分析し、その結果、英ケンブリッジ大の研究者に、一万歩歩く必要はないと言わしめています。厚労省の基本方針では、「当面10年間の目標として、男女との歩数の1000歩増加を目指して、一日平均歩数を男性9200歩、女性8300歩程度を目標とする」と訴えています。ただし、70歳以上の人は一日当たり1300歩増加を目指して、一日平均歩数を男性6700歩、女性5900歩程度とする、とも述べています。つまり80代も同様ということです。ただ、「歩けば歩くほど死亡リスクが下がるわけではない」と指摘するのは早稲田大学スポーツ科学学術院の研究チーム。本研究で注目すべき点は、普段5000歩未満の人が歩数を1000歩増やすと死亡リスクが23%低下するというデータです。加えて、フレイルに該当する高齢者については、5000歩以上歩くと、死亡リスクが大きく下がったと述べています。これはフレイルの有無と死亡リスクの関係に訴求した興味深い報告ではないでしょうか。では、なぜ歩くことに意義があるのでしょうか?答えは明白です。第一に、歩行は骨を刺激して骨密度を高めるから。特に腰や大腿部分が改善されるというのです。第二に、筋力や体力、そして心肺機能の向上が望めるから。勿論、生活習慣病の予防やストレス解消にも。そして、睡眠の質がよくなるそうですよ。さあ、歩いて少しでも歩数を伸ばしましょう!

SM

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