2025.07.30
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楽観的な人、悲観的な人の脳を比べると?
神戸大学大学院人文学研究科及び科学技術振興機構らの研究グループは、「楽観性に共通する脳の働きを可視化した」と発表しました。当プレスリリースによると、「楽観的な人々の認知構造は似ており、集団平均的な特徴を持つ一方で、悲観的な人々は平均的特徴から乖離し、それぞれが独自の捉え方を示すことが分かった」と述べています。どうやら、ポジティブな未来とネガティブな未来の出来事を明確に区別する「神経メカニズム」が存在するようなのです。本研究では、「機能的磁気共鳴画像法」を用いた二つの研究で「楽観的な人々の内側前頭前野では、未来を想像する際の活動パターンが共通の認知機能を示す一方、悲観的な人々ではその構造に共通性はなく、個人ごとに特徴的であることが明らかになった」ということです。加えて、「楽観的な人ほどポジティブな未来とネガティブな未来を脳内で明確に区別している」といいます。要は、未来を感情的に整理する機能は、楽観的な個人の精神的安定性を支え、円滑な意思疎通の基盤となる認知機能の共有を生み出すこと」、そしてその結果として「良好な社会的関係の神経基盤を形成する」ということです。本研究グループは、こうした知見は「社会的孤立や孤独といった社会問題の理解に、脳機能の観点から貢献できるものである」と結んでいます。
楽観的な人々は似たような未来を思い描く | 神戸大学ニュースサイト
画像はプレスリリースから引用させていただきました。
SM

