2025.07.16
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やる気の出るホルモンって何?
岡山大学学術研究院環境生命自然科学学域らの研究グループは、ホルモン「ニューロメジンU」がモチベーションを調節する働きを持つことを明らかにしたと発表しました。因みに、このホルモンは、「哺乳類の中枢神経や末梢組織に広く分布する小さなタンパク質で、ホルモンとしての機能を持っている」そうです。つまり、食欲抑制、エネルギー代謝の調節、ストレス応答、免疫調節などの生理機能に関与しているとか。さて、本研究ですが、具体的には、このホルモンのニューロメジンUを欠損したラットでは、自発的な運動行動である、回し車を走る「輪まわし活動」が著しく低下したと述べています。すなわち、ラットにとって日常的な活動ではない、意欲的な行動のひとつである「輪まわし活動」にもかかわらずやる気をなくしてしまったのです。加えて、男性ホルモンであるテストステロンの正常な日内リズムが乱れ、通常見られる1日のピークが消失していたともいいます。本研究グループは、「ニューロメジンUがホルモンのリズムとモチベーション行動をつなぐ新たな内分泌因子であることが世界で初めて示された」と述べ、「この発見は、意欲低下、ホルモン異常、そして概日リズム(体内時計)の乱れに関連する様々な疾患の理解や、新たな治療ターゲットの開発につながることが期待される」と結んでいます。
やる気はホルモン次第!?ニューロメジンUが鍵を握る新発見 - 国立大学法人 岡山大学
画像はプレスリリースから引用させていただきました。
SM