2025.07.09
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難聴と転倒
年を取るとなぜ耳が遠くなるのでしょうか?医学的には、「内耳の有毛細胞が減少するから」というのが専門家の回答です。ただ、加齢が原因としても、「耳が遠くなる人ならない人」がいるのは生活習慣や病気など別の要因があることも事実。早くは40代から始まることもあるとか。ところで、難聴の症状で特徴的なのは、「音が響いて聞こえる」「小さな声が聞き取りにくい」「テレビの音がうるさいと言われる」など色々あることを、時事メディカルの記事を執筆した東京都健康長寿医療センター研究所の桜井良太先生に教えられました。ともあれ、難聴になると人と会うのが億劫になり、外出も避けるようになり、身体活動量も低下する負のスパイラルに陥りがち。加えて、加齢性難聴は、転倒を誘発することもあると同記事は警鐘を鳴らしています。ご存じのように視覚的情報と同じように聴覚情報も大変重要です。耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は24年から「聴こえ8030運動」を実施しているそうです。現在、80歳で30デシベル(郊外の深夜、鉛筆を書く音)が聞こえる人の割合は30%以下だといいます。そのため、聴覚ケアの大切さを啓発しているのです。以前、この欄で補聴器の重要性に言及しましたが、難聴は認知症の後天的な要因として大きなリスクといわれています。たとえ自覚症状がなくても65歳になったら耳鼻咽喉科で聴力検査を受けてみてはいかがでしょうか?
聞こえ悪いと転倒リスク~身体機能低下招く加齢性難聴~|医療ニュース トピックス|時事メディカル|時事通信の医療ニュースサイト
SM

