2025.07.09
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ふくらはぎが細くなったら筋量減少のサイン?
高齢者にとって自分の筋肉量がどのくらい減っているのか大変気になるところではありますが、現実問題として「筋量の測定には専用の機器が必要」であり、気軽に測定できないことは言うまでもありません。ところが、「ふくらはぎ周囲長の変化と筋量の変化の関係性が明らかになった」と発表した明治安田厚生事業団 体力医学研究所及び早稲田大学スポーツ科学学術院の共同研究グループによれば、「年齢や肥満状況にかかわらず、ふくらはぎ周囲長の変化と筋量の変化との間には正の相関関係があること、すなわち、ふくらはぎ周囲長が細くなったら筋量が減少している関係性があることが分かった」ということです。具体的には、WASEDA’S Health Studyに参加した40~87歳の日本人成人227名を対象として、参加者の両ふくらはぎ最大周囲長を立位で計測し、左右の平均値を分析に用いたそうです。加えて、専用機器(二重エネルギーX線吸収測定法)を用いて両腕脚の筋量(四肢筋量)を測定し、ふくらはぎ周囲長の変化と筋量の変化の関係を分析したところ、「ふくらはぎ周囲長の変化と四肢筋量の変化との間には正の相関関係が確認された」というのです。すなわち、ふくらはぎが細くなった参加者では筋量が減少している傾向が示されたとか。これらの関係性は、年齢や肥満状況別でもおおむね同様の関係であったそうです。また、特筆すべきは、「ふくらはぎ周囲長の変化は、腕の筋量よりも脚の筋量の変化とより強く関係する」ということです。「ふくらはぎが細くなったら誰もが筋量減少を気にすること」、こうした観点から、本研究グループは、今回の研究結果によって、「広く一般の健康増進と健康寿命の延伸に大きく貢献するものと自負している」と結んでいます。
ふくらはぎが細くなったら筋量減少のサイン – 早稲田大学 研究活動
SM

