2025.06.25
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エアコンを使いこなす
「熱中症は、エアコン(冷房)を使用すれば予防できます。しかし、エアコンを適切に使いこなせず、熱中症を引き起こして死亡する方が少なくありません」こう話すのは東京大学大学院 医学系研究科 公共健康医学専攻 保健社会行動学分野の研究グループ。本調査研究の結果によると、「エアコンがついていたにもかかわらず死亡する事例(84例)や、エアコンがあるのに故障して使えなかった事例(129 例)が合わせて213例あることが判明した」ということです。 つまり、エアコンを適切に使いこなせていなかったために死に至ったと思われる事例(213例)が、屋内発生例(1,295例)の16.4%を占めていたというのです。こうした事例の80%は一人暮らしや高齢者世帯で、生活支援や年金の受給者、預貯金生活者が大半であったとか。具体的には、エアコンの適切でない使用の例として、「リモコンの電池が切れていて使えなかった」、「リモコンの温度設定は28度になっていたが、暖房設定になっていた」、「エアコンはついていたが、機能しておらず、温風が出ていた」、「エアコンはついていたが、送風モードや掃除モードのままであった」、「エアコンはついていたが、送風口にホコリが詰まっており、風が出ていなかった」などの事例があったそうです。因みに、エアコンの有無や、エアコンが機能していたかどうかは、現場検証を行った警察の情報に基づいているそうです。ただ、今回明らかになったエアコンの不適切使用の事例は、実際にはもっと多い可能性があるということです。近年の温度上昇を反映し死亡件数は高止まり傾向が確認されています。熱中対策としてのエアコンの適切な使用。改めて肝に銘じておきたいものです。
画像はプレスリリースから引用させていただきました。
SM