2025.06.11
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将来のアルツハイマー病発症リスクを予測
慶應義塾大学医学部内科学(神経)らの研究チームは、日本人認知症コホートデータと日本人のアルツハイマー病ゲノムワイド関連解析結果を用いて、脳内アミロイドβ蓄積のリスクの有無を予測できるポリジェニックリスクスコア(Polygenic Risk Score, PRS)モデルを構築した、と発表しました。このPRSを活用することで、日本人においてアルツハイマー病の発症に関与する脳内アミロイドβ蓄積のリスクは予測可能であることを明らかにしました。当プレスリリースによると、日本では2025年時点で65歳以上の認知症の方が約472万人、軽度認知障害(MCI)の方が 約564万人にのぼり、あわせて1,000万人を超えるだろうと推計されています。本研究グループは、今回の研究により、日本人において脳内アミロイドβ蓄積リスクの高い個人をゲノム情報から高精度で予測できるだろうと述べています。そして、抗アミロイドβ抗体薬の正式承認を受け、アルツハイマー病に対する早期発見と早期治療介入の重要性がますます高まっている中、本モデルを活用することで、個人が自身の将来のアルツハイマー病発症リスクを把握し、疾患への理解と意識を高めることが可能になると結んでいます。
認知症1,000万人時代に備える。日本人のアルツハイマー発症リスクが遺伝子情報から予測可能に。-将来の脳内アミロイドβ蓄積リスクを高精度に予測するモデルを開発-:[慶應義塾]
画像はプレスリリースから引用させていただきました。
SM