2025.06.05
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音楽セッションが脳と心の健康に与える効果とは
「健常高齢者を対象に、グループ音楽セッション(楽器バンド演奏)の介入を実施することにより、脳の健康(全般的な認知機能・言語性記憶と心の健康(気分状態)が改善することを確認した」と発表したのは、東北大学スマート・エイジング学際重点研究センターの研究グループです。ご存じのように、認知症やメンタルヘルスの問題は今日の重要な社会的課題となっています。そこで、認知症を予防する方法の一つとして、音楽活動が挙げられ、楽器演奏が認知・心理機能への効果が明らかになっていましたが、楽器未経験の健常高齢者におけるグループ音楽セッションの効果についてはこれまで十分な研究が行われていなかったそうです。そこで、本研究グループは、楽器未経験の健常高齢者を16週間、グループ音楽セッションに参加するグループと参加しないグループに分けて認知・心理機能への影響を調査したところ、全般的な認知機能(MMSEスコア)、言語性記憶(WMS-LMⅡスコア)、気分状態(POMS2:活気・活力スコア)が介入群において有意に改善したことを明らかにしました。本研究グループは、「グループ音楽セッションが健常高齢者の脳と心の健康の維持・向上に貢献する可能性を示唆しており、今後の効果的な認知症予防、健康寿命延伸のプログラム開発に期待できるだろう」と結んでいます。
画像はプレスリリースから引用させて頂きました。