2025.06.05
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老け顔と骨やせ
「老け顔」は、性別を問わず気になるものですが、特に女性の場合はデリケートなテーマであることは間違いありません。中部大学応用生物学部応用生物化学科らの研究グループは、老け顔の原因として「顔面骨密度の低下が引き起こしている」と述べています。具体的には、上顎や下顎を含む「顔面骨密度」は閉経前の早期の段階から減少することを、ヒト臨床試験と歯科用X 線CT 装置による顔面骨密度の測定で明らかにしたそうです。因みに、日本における骨粗しょう症患者は男性300万人、女性1000万人の計1,300万人と推計されているとか。ご存じのように、骨粗しょう症の一般的な症状として、背中の曲がりや腰の痛み、脚の骨折などがイメージされますが、近年の研究によると、足腰よりも顔面骨の骨密度低下がより早期に発生するそうです。顔面骨密度が低下すると骨が萎縮して「骨やせ」が発生している証とも。本研究によると、骨やせにより「目のくぼみ」や「頬のこけ」、顔の筋肉を支えるじん帯が緩むことで皮膚が余り、「肌のたるみやシワ」が目立つ「老け顔」が加速すると述べています。つまり、骨密度を維持すること、すなわち骨のエイジングケアは、見た目の若さや美容にも大きな影響を及ぼすのです。本研究グループは、「容姿維持は肌へのメンテナンスだけではなく、骨密度の維持が特に重要であることを啓蒙していくことで、若年者への骨密度に対する関心をより高めることが期待できる」と結んでいます。
画像はプレスリリースから引用させていただきました。