2025.06.05
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閉経の時期と認知機能低下の深い関係
今日まで「閉経による女性ホルモンの欠如と認知機能の関連は不明」でしたが、東北大学大学院医学系研究科らの研究グループは、「閉経が50歳以上であった女性と比べ、閉経が40歳未満であった女性は2年間で認知機能がより低下していることを明らかにした」と発表しました。こうした研究の背景には、女性は男性より認知症リスクが高いことが知られており、女性特有のリスク要因の解明が求められていることがありました。当研究グループは、イングランド高齢者コホート研究ELSAのデータを基に、閉経の年齢と認知機能との関連を調査。具体的には、男性4,286人、女性4,726人を対象として、性別と閉経の年齢区分によって2年間の認知機能の変化に違いがあるかを検証したそうです。その解析の結果、閉経が50歳以上であった女性と比べ、閉経が40歳未満であった女性は 2 年間で認知機能がより低下していた」ことが判明したそうです。また「男性は閉経が50歳以上であった女性よりも、うつ症状が軽い一方で 2年後の認知機能はより低下していた」ことが分かったとか。本研究グループは、「女性における認知症のリスク要因として、閉経による女性ホルモン減少や欠乏の影響を示唆する貴重な報告である」と述べ、今後は、有効な対応策を確立するために、女性ホルモンが認知機能の老化にどのように影響するのか解明していきたいと述べています。
画像はプレスリリースから引用させて頂きました。