2024.10.31
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象は、名前で呼び合っている
科学誌ネイチャーに、野生のアフリカゾウは人間が使う名前のような個別の呼び声を使って互いを呼び合っているのかもしれない、という発表がありました。
アフリカゾウは互いを「名前」で呼び合う、鳴き声の解析が示唆 米研究(1/2) - CNN.co.jp
一般的なゾウの鳴き声は以下の3種類に分類できるという事です。
①遠くにいる相手や姿が見えない相手に対して使う呼び声
②接触できる距離にいる相手同士のあいさつ声
③年上のゾウやメスのゾウが面倒を見ている子ゾウに呼びかける子育て声
それで、「米コーネル大学などの研究チームはこの3種類の鳴き声に着目。1986年~2022年にかけ、三つの国立公園や保護区で野生のメスと子ゾウの群れを観察し、録音した469の鳴き声を機械学習モデルで解析した。ゾウは耳の形によって全ての個体を識別し、数十年にわたって観察を続けた。」という研究の結果、「同じゾウが別のゾウに呼びかけた鳴き声よりも、自分に向けられた鳴き声の方に強い反応を示すことが分かった。つまりゾウたちはその鳴き声を聞いただけで、自分を呼ぶ声なのかどうかが分かる」そうです。
「もしもゾウたちがこのように互いを呼び合うのであれば、基本的には互いに名前を付けていることになる。これは抽象思考の能力を示唆する。任意の音声を学習してそれを他の個体と関連付け、実質的に互いを名前で呼び合っている」ということになるそうです。
このような行動は他の動物には見られないそうで、とてもおもしろいと思いました。(ちなみにここでいう声というのは、いわゆる「パオーン」ではなく、人間の耳に聞こえない低い周波数の声のことのようです。)
高輪いきいきプラザ H.H.