2024.10.18
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居眠り防止の新たな技術
居眠り運転に限らず、勉強中や仕事中の眠気を事前に察知し、適切な休憩を促すことができれば、との考えから、中部大学大学院工学研究科ロボット理工学専攻らの研究グループは、「ヒトは外から揺らされない時も、心拍による微小な頭部の揺れを前庭動眼反射で補償し、安定した視野を保っていることを発見した」と発表しました。加えて、「心拍により誘発される前庭動眼反射からも眠気を検知できることを示した」とも述べています。本研究グループは、「これまで頭部が縦に揺れる際に誘発される垂直方向の前庭動眼反射を検知してきましたが、瞬きやまつげなどの影響で眼球が隠れやすい垂直方向に比べ、より長い時間、眼球の動きを検知できる水平方向の方が前庭動眼反射で眠気を検知しやすい」と話しています。本研究は、被験者の学生の頭部に心拍や呼吸による動きを検出する角速度計を装着し、眼球の動きをカメラで撮影して実施したそうです。視線の移動や頭部の振動を検知できるメガネは実用化されており、ふだんの生活で眠気を知らせてくれる技術が実現できるとか。また、スマートフォンの動画撮影・処理機能を使っても同様の技術を実現できると述べています。今後、居眠り防止の新たな技術として期待を寄せています。
心拍による頭の揺れを無意識に眼球運動が補正することを発見、覚醒度との関連性も実証ー眠気検知・居眠り防止の新たな技術として期待ー(平田 豊教授ら) | お知らせ | 中部大学 (chubu.ac.jp)