2024.10.04
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心不全ワクチンに期待
東京大学大学院医学系研究科 先端循環器医科学講座らの研究グループは、心不全の根本的な治療法がない中で、「心臓血管内皮細胞が分泌するIGFBP7というタンパクが心不全を増悪させることを発見し、ワクチンでIGFBP7を中和することにより、モデルマウスの心不全を改善することに成功した」と発表しました。ご存じの通り、心不全とは病名ではありません。心不全とは、「心臓に何らかの異常があり、心臓のポンプ機能が低下して、全身の臓器が必要とする血液を十分に送り出せなくなった状態をいいます」(日本心臓財団のHPより引用)。当プレスリリースによると、「発症すると労作時呼吸困難等から始まり、進行すると安静時呼吸困難、起座呼吸となり著しく生活の質が低下します。心臓の機能が低下すると、心臓内に血栓が生じるリスクや、致死的な不整脈の発生リスクが生じ、非常に危険な状態となる」そうです。ただ、心不全の原因は未だ不明で、根本的な治療法開発も進んでいないのが現状のようです。本研究グループは、「ワクチンは、安価に製造できまた、接種も容易であるため、日本のみならず世界のあらゆる場所で心不全の治療に役立つ可能性があります」と結んでいます。
心不全ワクチンの開発に期待 - ResOU (osaka-u.ac.jp)
画像はプレスリリースから引用させていただきました。高輪いきいきプラザ SM