2024.08.28
- ニュース
「新型コロナ後遺症」と「起立性調節障害」
「新型コロナ後遺症」について、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科らの研究グループは、コロナ後遺症外来(コロナ・アフターケア外来)を受診した患者に見られる「起立性調節障害」の有無とその特徴について研究発表しました。それによると、起立試験を実施した新型コロナ後遺症患者のうち約4割が陽性で、脈拍の増加や拡張期血圧の上昇を認められたそうです。当プレスリリースによると、「起立性調節障害は、自律神経の異常によって血圧や心拍数の調節がうまく行われず、立ちくらみやめまい、動悸、失神などの症状が生じる」とのこと。ただ、その特徴は十分に解明されていなかったといいます。今回の調査では、患者さんの症状は、吐き気や動悸が多く、起立したときの頻脈と、起立直後の拡張期血圧の上昇が特徴的でした。加えて、脳下垂体から分泌される血中の成長ホルモンが低いことも分かったそうです。本研究グループは、「ウイルス感染時の発熱や咽頭痛など急性期の症状だけでなく、後遺症では倦怠感をはじめとしてさまざまな症状が認められます。コロナ後遺症の原因究明と、その治療方針に関する研究を行い、発信していきたいと考えています」と結んでいます。