2024.08.02
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海藻「カジメ」とパーキンソン病予防
「海藻『カジメ』に含まれるポリフェノール(ECP)の、パーキンソン病予防効果を検証」と発表したのは大阪公立大学大学院生活科学研究科らの研究グループです。「ECPの経口摂取が、運動機能の回復とドーパミン作動性ニューロンを保護することをモデルマウスで確認」したそうです。また、ECPが細胞内の活性酸素種の産生を抑制し、神経細胞の損傷を軽減する可能性も示唆された」と述べています。パーキンソン病は指定難病の一つで、神経伝達物質のドーパミンが減少することで発症します。しかし効果的な治療薬はなく、治療法や予防法の確立が重要な課題となっています。本研究グループは、食用としての歴史も長い海藻「カジメ」に含まれる、褐藻類特有のポリフェノール(ECP)に着目。モデルマウスを用いた運動機能試験から、ECPの経口摂取により運動機能が回復することが分かったと述べています。また、「モデル細胞を用いてその作用メカニズムを調べたところ、ECPは細胞内のエネルギーセンサーであるAMPKを活性化し、神経細胞死を引き起こす活性酸素種の産生を抑制することが明らかになった」とも述べています。因みに、海藻のカジメですが、褐藻類特有のポリフェノールであるフロロタンニンを豊富に含み、高い抗酸化作用を有しているとのことです。本研究グループは、「パーキンソン病は高齢化に伴って患者数が増加するため、世界中で罹患者数の急増が大きな問題となっています。パーキンソン病の予防効果を有する食品成分を見出して、人々の健康に貢献できれば」と結んでいます。
-パーキンソン病の予防効果に期待- 海藻特有のポリフェノールが持つ新たな効果を発見|大阪公立大学 (omu.ac.jp)