2024.07.17
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海洋でプラスティックを分解する新たな技術
海洋プラスチックごみ問題は世界的な課題ですが、「海洋での生分解性が低い化学合成脂肪族ポリエステルを、海洋で速やかに生分解させることができる新しい技術の開発に成功」したのは、群馬大学大学院理工学府と海洋研究開発機構の研究グループです。ご存じのように、ほとんどの生分解性プラスチックは、土壌では生分解しますが、海洋での生分解速度は低いことが多く、海洋に流出後に十分に生分解性を発揮できない問題がありました。なぜなら、海洋では微生物の数が極端に少ないことが原因の一つだそうです。本研究グループは、「生分解性プラスチックに微生物誘引物質を混ぜることでプラスチック周辺に微生物を集め、これらの微生物がプラスチック分解酵素を生産し、さらに分解物を代謝することで最終的に海洋環境にてプラスチックを無機化させる技術を開発した」というのです。当プレスリリースによると、今回の技術のように、分解微生物を材料周辺に集め材料の海洋生分解性を高めた研究は初めての例だとか。本研究グループは、「この技術は、生分解性プラスチックの安定した海洋生分解性発現に役立つと考えられる」と結んでいます。
【プレスリリース】海洋環境で生分解性プラスチックを速やかに分解させるための技術開発に成功 〜海洋で微生物を集めてプラスチックを食べさせる〜 | 国立大学法人群馬大学 (gunma-u.ac.jp)
(画像はプレスリリースから引用させていただきました)
SM