2024.07.10
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高齢者のBMIとプレイル
高齢者の場合、「太っている方が死亡リスクが低い」と早稲田大学スポーツ科学学術院の渡辺大輝助教らの研究グループが発表しました。一般的に中年の人に比べ、体格指数(BMI)が大きい人の方が死亡リスクは低いというのです。時事メディカルの記事(7月9日付)に教えられました。ご存知のように、BMIは、体重を「身長×身長」で割った値(単位はキログラム/平方メートル)。18.5未満は「痩せ」、18.5以上~25.0未満は「普通体重」、25.0以上は「肥満」と判定されます。同記事によると、死亡リスクが最も低くなるBMIは、中年では22程度ですが、高齢者ではそれより高い値になることが報告されているというのです。本研究では、「高齢者のBMIと死亡リスクの関係がフレイルの有無で異なるかを検討」。その結果、「フレイルでない高齢者では、BMIが上がるにつれて死亡リスクが下がり、23~24で最も低くなり、それ以降は上昇傾向に転じた。フレイルの高齢者の死亡リスクは、BMIが高くなるほど、ほぼ直線的に低下した」ことが分かったそうです。本研究グループは、「フレイルでない高齢者は、BMI23~24を目標に体重を調整することを勧めます。フレイルの高齢者は、その改善に優先的に取り組んでほしいですが、難しい場合はBMIを高くすることを考えるとよいでしょう」(同記事より引用)とアドバイスしています。勿論、フレイル対策には「適切な栄養補給、身体活動、社会的活動、口腔機能の改善」が必要であることは言うまでもありませんが。
「太っている方が死亡リスク低い」~フレイルの高齢者(早稲田大学 渡辺大輝助教)~|医療ニュース トピックス|時事メディカル|時事通信の医療ニュースサイト (jiji.com)