2024.07.05
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高齢心房細動患者とフレイル進行
「心房細動とは、心房が300-400回/分の高頻度で無秩序に興奮と弛緩を繰り返す不整脈で、最も有病率の高い不整脈の一つ」なのだそうです(心臓血管センターのHPより引用)。その高齢心房細動患者のフレイル重症度別の進行と予後実態について、慶應義塾大学 内科学教室(循環器)らの共同研究グループが静岡県国民健康保険診療データベースを用いた大規模解析の結果を発表しました。 今回の発表は、「心房細動という比較的頻繁にみられる不整脈患者に注目し、そうした患者におけるフレイル指標が経年的に進行し、その後死亡される方の大半で、前年のフレイル指標の大幅なステップアップがみられていたことを明らかにした」とのことです。こうした知見を通じ、本研究グループは「大規模診療データをより有機的に活用し、その後に起こり得る事象を個別予測しながら、不整脈疾患に関する意思決定を行っていく必要がある」と述べています。因みに、高齢化社会に伴い不整脈疾患、特に心房細動は増加の一途を辿り、80 歳以上では 10 人に 一人が罹患することが報告されているそうです。当プレスリリースは、「先進国を中心に高齢化が急速に進行する中、本研究結果を踏まえ高齢者医療の適正化に向けさらなる知見の集積が求められる」と結んでいます。
(画像はプレスリリースから引用させて頂きました)