2024.07.03
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がんの好きな食べ物は?
「がんには色々な好みがあり、遺伝子を調べてから好みに合わせたホウ素薬剤を作る手法が大事であることを示した」と発表したのは、岡山大学中性子医療研究センターらの研究グループです。ここは「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」の研究する全学センターで、「予後不良の膵がんに対し、甘い砂糖にホウ素を付けた薬に効果があることを証明した」ということです。実は、「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」と呼ばれるがん治療法は、がんに集まりやすいホウ素薬剤を投与して、がんに薬が集まったタイミングで、がんの部位に中性子の照射を行い、ホウ素と中性子の反応でがんをやっつける治療法だそうです。「治療成功の鍵は、“がん”にたくさん食べてもらえるようにホウ素に味付けをすること」と本件空グループは述べています。ただ、がんの好みはさまざまで、全てのがんに食べてもらえる味付けをすることは難しいのだとか。そこで今回、がんの好みを知るために、がんの遺伝子を詳しく調査して、難治性の膵がんが、甘い糖を付けたホウ素薬剤を好んで食べることを発見したというわけです。本研究グループでは、「今回のようなホウ素薬剤のライン ナップ拡大により、がんに合わせた治療薬を選択することで、より効果的なBNCT をさまざまながんに 対して応用することが可能になる」と結んでいます。
難治性の“がん”は甘いものがお好き!~膵がんへホウ素を使った新たな治療法開発!~ - 国立大学法人 岡山大学 (okayama-u.ac.jp)
press20240625-5.pdf (okayama-u.ac.jp)