2024.07.03
- ニュース
寝たきりを20%減らすAI心房細動検診とは?
東京医科歯科大学は、2024年度より、東京都の大学研究者による事業提案制度として、東京都民を対象とした不整脈早期発見の検診事業「寝たきりを20%減らすAI心房細動検診を開始する」と発表しました。このプロジェクトは、不整脈の一種である心房細動を発見するのが目的です。心房細動は加齢と共にその発症率が上昇し、日本における患者数は約100万人と報告されています。心房細動の合併症として、最も重篤なタイプの脳梗塞が心原性脳塞栓。実は、脳血管疾患は日本における寝たきりの主要な原因だとか。日本における寝たきり患者の約20%は心原性脳塞栓が原因と推定されているそうです。従って、心房細動を早期に発見し、脳梗塞予防の治療を行うことが重要なのだそうです。しかし、厄介なのは発症初期には心電図検査の際に発作が出ていなければ診断できないというのです。そこで、東京医科歯科大学では、「通常の健康診断で行う心電図や血液検査から、隠れ心房細動を発見する手法を研究し」、その成果をもとに「AI心房細動検診」事業を行うことになりました。検診受診を希望する方には、東京医科歯科大学病院で通常の心電図検査と血液検査を受けて頂き、心電図のAI解析、遺伝子解析・バイオマーカー検査、および問診によって、隠れ心房細動のリスクを予測するとの事です。もし心房細動が発見されれば、治療の必要性を評価して脳梗塞予防の治療や心房細動の治療を行うと述べています。
「 寝たきりを20%減らすAI心房細動検診 」 | 国立大学法人 東京医科歯科大学 (tmd.ac.jp)