2024.06.14
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入浴とリスクとリラックス
「入浴中の死亡事故 交通事故死の4倍以上」と題する記事を掲載しているのは、6月12日付ヨミドクターの記事です。2014年の統計ですが、年間1万9千人が入浴中で亡くなったということですから、驚きです。つまり、交通事故と比較しても数倍多い数字になります。当然ながら、高齢者になるほどリスクが高まるようです。例えば、ヒートショックや熱中症など、気を失って溺死するケースなどが考えられます。ご存じのように、冬場に多いヒートショックは、脱衣所と浴槽の温度差から起こります。寒ければ血管は縮んで血圧が上昇、そして風呂に浸かれば血管が広がって血圧が低下。そうした状況下で脳梗塞などが発生するのです。対策は、よく言われているように、脱衣所と浴槽の温度差をなくすこと。熱中症に関しては、同記事によると、「お風呂に入ると約800ミリ・リットルの汗が出るため、入浴前後にコップ1杯ずつ水や麦茶などを飲むように」とのことです。特に気を付けたいのは長湯と飲酒後の入浴。高齢者は特に注意が必要であることは、言うまでもありません。この季節、夏の暑さでどうしても自律神経の機能が低下し、体温調節障害や血行障害を生じがち。そんな時、入浴により、疲れ、冷え、ストレスが解消できます。ぬるめ(38℃前後)の湯に長めに入ることで、副交感神経の働きが活発になり、結果的にリラックスできるはず。