2024.06.14
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死んだふりからいつ目覚めるの?
哺乳類だけでなく様々な種類の生き物が、刺激を受けると独特な姿勢で動かなくなる行動を「死んだふり(死にまね、擬死行動)」と呼ぶのだそうですが、それは捕食回避戦略の1つとして考えられているようです。琉球大学農学部と岡山大学学術研究院環境生命自然科学学域(農)の共同研究チームによると、アリモドキゾウムシという甲虫は、外部から刺激を受けると動かなくなる「死んだふり」を行いますが、「死んだふりからいつ目覚めるべきか?」については明らかにされていなかったため、本研究によって、「オスがメスの存在や性フェロモンにより、死んだふりから目覚めることを明らかにした」そうです。つまり、「オスはメスの存在や性フェロモンにより、死んだふりから覚醒するまでの時間を早める、つまり捕食回避よりも繁殖を優先することを世界で初めて発見した」と発表しました。今回の研究について、本研究グループは、「オスにとって死んだふりによる捕食者回避と交尾はどちらが優先されるのでしょうか?動物の生存戦略に新しい視点をもたらしたという点で社会的な意義がある」と述べ、「捕食回避か交尾相手の探索か、 動物の生存戦略に新しい視点をもたらしたという点で学術的な意義がある」と結んでいます。