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2023/03/17 10:43:00
紫外線の殺菌効果

これから日差しが強くなっていくと、特に肌の弱い人は「日焼け」が心配になりますが、その紫外線、実は1801年にドイツの物理学者によって発見されたのだそうです。さて、本題ですが、太陽の光に含まれる紫外線には強い殺菌効果があるのは皆さんご存じのとおりです。細菌のDNAがもつ情報を分解することで、菌を減らしたり、増殖を防ぐといわれています。そこで、「コロナウイルスを含む様々な病原性ウイルスや細菌を殺菌する手法として、薬液を利用しないで広範囲な殺菌が可能な紫外線殺菌技術が注目されている」と訴えるのは、名古屋市立大学大学院芸術工学研究科らの研究グループ。この紫外線殺菌技術ですが、照射線量が同じであれば殺菌率は同じであるというのが一般的な常識でしたが、今回の研究において、今までの定説が成立しないことを、大腸菌を用いた紫外線殺菌実験で実証したそうです。具体的には、照射線量が一定の条件下で、紫外線照射強度を変化させ、大腸菌の殺菌率を評価してみると、「紫外線強度が弱くて長時間殺菌した場合のほうが、紫外線強度が強くて短時間殺菌した場合よりも、殺菌効率が大きいことが判明した」と述べています。つまり、新たな紫外線殺菌メカニズムの存在が明らかになったということです。当研究グループは、将来殺菌技術および装置開発に多大な貢献をもたらしてくれると結んでいます。特に、健康上の観点から、紫外線殺菌時に人体への紫外線照射線量を低減できるため(1日に人体に浴びて良い紫外線照射線量は法律で規定されている)大変有益な研究ではないでしょうか。今後の研究の進展を期待しましょう!
名古屋市立大学プレスリリース
https://www.nagoya-cu.ac.jp/press-news/202303031000/

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