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2021/09/15 16:40:00

「がん悪液質」って何?



「がん悪液質」という言葉を聞いた事がありますか?

ガンの治療中に、食欲不振、体重減少などに陥り、筋肉が落ちて歩けなくなる状態のことを言うのだそうです。近年、このがん悪液質に関する研究が進み、治療の対象になるなどその重要性にスポットが当てられるようになったとか。特に、エネルギーの源である栄養不足は深刻な問題です。「がん悪液質ハンドブック」によると、がん悪液質を伴う患者における典型的な症状は、上述の食欲不振や体重減少にとどまらず、疲労感、疼痛、うつ病、サルコペニアなど様々のようです。つまり、QOLが大きく低下してしまうのです。そこで、栄養療法,運動療法,心理的介入を含めた様々なサポートが必要になるのですが、なかでも近年注目されているのが、空腹ホルモン=グレリンと同じ作用がある「アナモレリン」という薬です。「悪性腫瘍(非小細胞肺がん、胃がん、膵がん、大腸がん)におけるがん悪液質」に対して保険適用になったとか。アナモレリンは、がん悪液質の患者の体重および筋肉量の増加や食欲の増加に効果が示されたといわれています。いずれにせよ、がんと戦いながら、元気に生きるためには、抗炎症、代謝改善、食欲改善のそれぞれに有効な薬物療法。さらに、栄養療法。そして患者の身体機能に合わせて処方された適切な運動療法を加えることにより,「がん悪液質」によって失ったQOLの低下を取り戻す事ができると上述のハンドブックには記されています。
 
がん悪液質ハンドブック
http://jascc.jp/wp/wp-content/uploads/2019/03/cachexia_handbook-4.pdf