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活動報告
2019/04/29 10:19:00

立教大学俳句会と、「平成最後」の句会開催

 

「詩人は耳がよくなければならない」と語ったのは、ノーベル文学賞を受賞した
イタリアの詩人モンターレ。

では、俳諧人になるための条件は?その答えの一つは、「遊びの精神」ではないでしょうか?
若い俳人の感性に触れて、俳句の面白さ、楽しさ、多様性を知ってもらおうと、
当館で不定期ながら開催している「句会」も今回で5回目。
初回から参加されている方々は、若者のみずみずしい感性と程よい刺激を受けて、
めきめき上達。
今回初めて参加された方々も、そんな雰囲気に包まれて発奮しました。

さて、句会では、全作品を丁寧に一句一句詠みながら講評し合いました。
具体的には、例えば三段切れに注意を呼びかけ、「似た言葉の繰り返し」や「中八のたるみ」、「全体のリズム」や「切れの工夫」など、普段気づかないことを再確認。
視点を少し変えるだけで、様々な解釈ができる俳句の奥深さを堪能しました。

句会を開く側としては、まさに「企画冥利」の2時間でした。
勿論、それだけに満足せず、これからも参加者同士が高めあえる、さらに臨場感の
ある句会を開いていきたいと考えています。

因みに、今回の句会にご協力してくれたのは、「立教大学俳句会」のみなさん。
聞けば、
まだ創立間もなく、茜崎楓歌さん(立教大学)、中原考多朗さん(一橋大学)、
雪吉千春さん(早稲田大学)の混成チームとなりました。


今回の句会で高得点を獲得した句は次の通りです。
 
白黒をつけたきことや春の雷   5点
バリカンのうなじを撫ぜる夏近し 5点
 
以下、
大学生の作品です。
 
バリカンのうなじを撫ぜる夏近し
シャンプーの吊り広告や春暑し
花冷の近道としてある神社
おほかたはアレで通づる遅日かな
 
以下
参加者の作品です。
 
白黒をつけたきことや春の雷
犬の尾や春の光のたまる場所
年重ねラジオで学ぶ英会話
若葉して手のひらほどの瑞祥寺
令和への希望膨らむサツキかな
散歩路水木とサツキコラボして
樟の木も衣脱ぐのか木肌裂け
土耕し畝に寄り添う霧の波
芝桜鼻歌交りの遠回り
パン屑に右往左往の蝌蚪の郡
ニノチカはシコタン生れ花なづな
陽炎やカラシニコフの音二つ
制服のひとみにひらく聖五月
タンポポや小犬のワルツ風の道
ひな菫気鋭十歳烏鷺を描く
蹴りの拡散老犬へ春風のハグ
ほろ酔いの家路は遠し沈丁花
ひざ送るメトロの客や春深し
桜満つ海峡過ぎる汽笛音
曼荼羅の小さきお顔春過ぎぬ
主無き屋敷覆ふや庭桜
新緑や緑子生きる母の腕
桜散り満開の花水木香しい
春日影目に眩しくて手をかざす
 
最後に、主催者の拙句は次の通り。

衣食住足りて淋しき花明り
春一日スマホの妻についてゆく